着物を汚したときに、応急処置を知っていればシミや傷みの原因にならずに済みますね。
ここでは、正絹の着物を汚した場合の応急処置についてお話ししましょう。

 

 

 

絹は美しく、独特の光沢を持っています。
また、同時に大変デリケートで取り扱いが難しいという印象がありますね。
絹の特徴として、吸湿性に優れ、特に湿っているときに摩擦が起こると非常に弱いです。
表面がケバ立ち、風合いが台無しになってしまいます。

 

 

 

ですから、万が一汚してしまった場合にも、慌てて擦るようなことはせず、叩くように汚れを取るのが良いですね。

 

 

 

食べ物をこぼしたとき。

こぼしたシミの部分の着物の生地の下に乾いた布地、ハンカチやテッシュペーパー数枚などを置き、上から硬く絞ったおしぼりなどでトントンと叩いてください。
下に置いた布地に汚れが落ちていきますので、確認すると良いでしょう。
最後に水分を取るように、乾いた布地、ハンカチやテッシュペーパーで叩いてください。
シミが取れないときには、無理に取ろうとせずに専門家へお願いしましょう。

 

 

 

口紅が付いたら、

口紅は水では落ちません。
ベンジンで汚れを落としますが、ガーゼにベンジンを含ませます。
汚れの下にタオルを敷き、汚れの上からベンジンを含んだガーゼで叩きます。
衿・袖・裾の汚れや帯締めの汚れもベンジンで落とす事ができますので、試してみると良いでしょう。
しかし、取れないときには専門家にシミ抜きの依頼をしましょう。

 

 

 

雨で汚れたら。

雨が降っている場合、なるべく着物や小物が雨に当たらないように気を付けてください。
濡れたら、第一にすることは干して乾燥させる事です。
乾いたら汚れをチェックして、上記同様にベンジンで汚れを落とします。

 

 

 

ただし、レンタルの着物のときには自分で汚れを落とそうとせずに、シミの場所をお知らせして返却しましょう。